Column間取りトレンド分析

部屋の小型化・1LDK化トレンドが来ているかもしれないお話

2020〜2025年の取引データで「間取り別シェア」の変化を可視化

データ出典:国土交通省「不動産取引価格情報」(2020Q1〜2025Q3)

日本社会はマクロで見ると人口減。しかし都市圏は人口が集中し、世帯数も増えるという予測があります。一方で少子化などにより世帯人員は減少傾向。この変化は「マンションの人気間取り」にも影響を与えつつあるのではないか——データで検証しました。

マクロトレンド:世帯は増えるが、人員は減る

東京都の世帯数は増加しているものの、世帯人員は減少しています。 これまで分譲マンションはファミリー層が前提で3LDKが鉄板という常識がありましたが、 単身層を中心とした新しいトレンドが台頭しつつあります。

  • ·少子化を受けて、世帯人員数が減っている
  • ·購買力が高く決断の早い単身層が増えている——株高・インフレ・給与上昇を受けて、結婚や出産を待たずに購買する層が拡大
  • ·モノを持たないトレンドがある——シェアリング・サブスクへのシフト、スペース最小化ニーズ

こうした動きが間取り別の市場シェアに現れているのではないかと仮説を立て、検証しました。

首都圏全体の分析

2020Q1を起点に間取り別シェアの変化を追いました。1LDKが7.3%→11.0%(1.51倍)と大きく伸び、 3LDKは53.4%→47.0%(0.88倍)と縮小。 「3LDK中心市場」の構造は変わっていませんが、構成は確実に変化しています。

首都圏全体(2020Q1 → 2024年末)
間取り2020 Q1最新倍率
1LDK7.3%11.0%1.51倍
2LDK25.9%27.6%1.07倍
3LDK53.4%47.0%0.88倍
4LDK以上6.7%6.0%0.89倍
首都圏の間取り別市場シェア推移グラフ。1LDKが2020Q1の7.3%から2024年末11.0%へ拡大。3LDKは53.4%から47.0%へ縮小
首都圏の間取り別シェア推移(2020Q1起点)。1LDKが1.51倍に拡大し、3LDK・4LDK以上が縮小傾向

東京23区の分析——より顕著なコンパクト化

23区は首都圏全体よりもコンパクト化がより急速に進んでいます。 1LDKが11.8%→18.2%(1.55倍)、3LDKは43.5%→36.9%(0.85倍)。 都心部の地価高騰により広い間取りが実需から遠ざかっている構図とも読めます。

東京23区(2020Q1 → 2025Q3)
間取り2020 Q1最新倍率
1LDK11.8%18.2%1.55倍
2LDK32.4%32.3%1.00倍
3LDK43.5%36.9%0.85倍
4LDK以上4.0%3.1%0.79倍
東京23区の間取り別市場シェア推移。1LDKが11.8%から18.2%へ急拡大。首都圏全体よりも顕著なコンパクト化
東京23区の間取り別シェア推移(2020Q1起点)。1LDKが1.55倍と首都圏より急激に拡大、3LDK・4LDKの縮小も顕著

番外編:千葉が首位——1LDK伸び率2.66倍

首都圏4都県で1LDKのシェア伸び率が最大だったのは実は千葉(1.4%→3.7%・2.66倍)でした。 もともとのシェアが小さいためベース効果もありますが、 少子化が都心から離れるほど進んでいるという影響もあるかもしれません。

まとめ

  • ·首都圏全体で1LDKが1.51倍、23区では1.55倍に拡大——コンパクト化は数字に表れている
  • ·「迷ったら3LDK」の常識は変わりつつあるかもしれない
  • ·ただし、シェアが減った=人気がない、は早急——都心では広い住戸に依然プレミアムがつく
  • ·外国人・富裕層は広い部屋を求めており、そこには別のマーケットが存在する
  • ·出口戦略として「どの間取りに買い手が増えているか」のトレンドは引き続き注目
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/column/compact-trend — 首都圏・23区の間取り別シェアを動的グラフで確認

データ出典:国土交通省「不動産取引価格情報」(2020Q1〜2025Q3)/ リバベル都市開発研究所 独自集計・分析

集計対象:首都圏中古マンション取引(40㎡以上)

シェアは各期の取引件数ベース。取引件数が少ない期は外れ値の影響を受ける場合があります

本記事は参考情報の提供を目的としており、投資・購入等の意思決定の根拠となるものではありません