Column 9.1データ分析

マンション価格と上昇率の関係

首都圏882駅・5.3万件を散布図で読む

出典:国土交通省「不動産取引価格情報」(2020年・2025年)

国土交通省の不動産取引価格情報(2020年・2025年)をもとに、首都圏の主要駅ごとの坪単価と価格上昇率の関係を散布図で可視化しました。「安くて値上がりしたエリア」「高くてさらに上がったエリア」「価格が下落したエリア」を一目で把握できます。

リバベル

リバベル

@xiaokouangxion1

首都圏882駅の5年間マンション価格上昇率を散布図で可視化しました。都心だけでなく城東エリアの「コスパ上昇」が目立ちます。

Xで見る →

グラフの見方

散布図の各バブルは1つの駅を表しています。 右上ほど「高価格かつ大幅上昇」、左上ほど「低価格だったのに大幅上昇」という意味になります。 住宅購入を検討している方にとっては、左上エリア(低価格×高上昇率)が 「割安で値上がり余地があった」駅として参考になります。

バブルのサイズが大きいほど取引件数が多く、相場の信頼性が高いことを示します。 バブルサイズが小さい駅は取引件数が少なく、価格がブレやすい点にご注意ください。

主な分析結果(2020→2025年)

5年間で最も大きく値上がりしたのは都心3区(千代田・中央・港)および副都心3区(新宿・渋谷・豊島)で、 上昇率が50〜100%を超える駅も複数存在します。 タワーマンションの供給増と富裕層・外国人投資家の需要が重なり、 坪単価500万円超のゾーンでも強い上昇が続きました。

一方、城東エリア(墨田・江東・葛飾など)は もともとの価格水準が低かったにもかかわらず、再開発や交通利便性の向上を背景に 上昇率が高い駅が目立ちます。 特に晴海・豊洲・押上周辺は、価格帯が手ごろなまま大幅に値上がりした「コスパ上昇ゾーン」といえます。

神奈川・埼玉・千葉の郊外エリアは上昇率にばらつきがあり、 都心へのアクセスが良い駅(横浜・武蔵小杉・大宮など)は30〜60%の上昇を記録している一方、 都心から遠い駅では横ばいまたは微減の傾向も見られます。

「割安で値上がりした」駅の特徴

散布図の左上(低坪単価×高上昇率)に位置する駅には共通の特徴があります。 第一に再開発計画の存在です。豊洲・晴海・勝どきのように、 大規模マンション供給と商業施設整備が同時進行するエリアでは、周辺の地価・マンション価格が 将来期待を先取りして上昇しやすい傾向があります。

第二に交通インフラの改善です。 東西線・有楽町線・つくばエクスプレス沿線など、もともと割安だった路線で 都心へのアクセス向上が認知されるにつれて価格上昇が起きるケースが典型です。 価格が上がり切る前の「気づかれていない段階」を見つけることが資産性の高い物件選びの鍵といえます。

データについて

本分析は国土交通省「不動産取引価格情報」(2020年・2025年)をもとに、 駅ごとに取引価格の中央値(坪単価)を算出しています。 集計対象は中古・新築を問わず区分マンションの取引で、土地・戸建て・事業用物件は除外しています。

取引件数が3件未満の駅は統計的信頼性が低いため表示を除外しています。 坪単価は「㎡単価 × 3.30578」で換算しています。

出典:国土交通省「不動産取引価格情報」(2020年・2025年)

リバベル都市開発研究所 集計・分析